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定義ファイル

サイむ整理くんは,雛型(RTF)ファイルに足りない情報を,定義ファイルに保存しています。定義ファイルは,サイむ整理くんのTemplateフォルダにあり,ファイル拡張子が.TXTのファイルです。

定義ファイルの構成

定義ファイルは,以下の構成のテキストファイルです。 

1行目:大分類名,小分類名,RTFファイル名,コメント,全角フラグ,縦書きフラグ,債権者選択フラグ

大分類名 この書類がどのような分野で使われるのかを記述します。
小分類名 この書類の名称を記述します。
RTFファイル名 雛型ファイル(RTFファイル)のファイル名を記述します。
コメント このファイルの補足説明を記述します。
全角フラグ 入力したデータ、あるいは差込データ中に含まれる半角文字を全角文字に変換する場合は、1と記述します。0の場合は変換しません。
縦書きフラグ 入力したデータ、あるいは差込データ中に含まれる半角を縦書き用の全角文字に変換する場合は1と記述します。0の場合は変換しません。
債権者選択フラグ このフラグを1にすると、債権者選択のダイアログが表示されます。2にすると、民事調停申立を行った債権者のみの選択ダイアログが表示されます。3にすると、特定調停申立を行った債権者のみの選択ダイアログが表示されます。

大分類名と,小分類名は,処理メニューのその他・その他の書類で利用します。コメントは,書類が追加された場合の書類選択画面での書類名の初期値として使われています。全角フラグ・縦書きフラグ・債権者選択フラグは,多くの場合0です。

2行目以降:RTFファイルを開く前に実行するスクリプトが記述できます。(多くの場合,スクリプトは使いません。)

定義ファイル無しの文書(RTFファイルを直接登録する)

サイむ整理くん4では,書類作成のボタンに,定義ファイルではなく,直接RTFファイルを割り当てることができます。(この場合,定義ファイルが無いので,処理メニューのその他・その他の文書ではその文書を選ぶことはできません。)書類名は,ファイル名(のファイル拡張子の前の部分)がそのまま使われます。また,全角フラグ・縦書きフラグ・債権者選択フラグはすべて0だと仮定して動作します。債権者宛て文書の場合は,定義ファイルを作る必要があります。

定義ファイルの編集

サイむ整理くん4には,定義ファイルの編集機能があります。書類選択画面にある「定義ファイル修正」ボタンを押して,定義ファイルを編集することができます。なお,定義ファイルが場合は,自動で定義ファイルが作成されます。

ノートパッド等のテキストエディタで,定義ファイルを編集することもできます。

サイむ整理くん4の定義ファイル修正機能には,スクリプトを簡単に入力するためのウィザードが付いています。

スクリプト

ユーザー定義債権者一覧表の挿入

書式 #USE_TBL "表定義ファイル.TBL"
解説 ユーザー定義債権者一覧表*.TBLを使用することを宣言します。置き換え文字列は、”債務者の債権者一覧ユーザー定義1”になります。ひとつの雛形ファイルに最大5つまでのユーザー定義の債権者一覧表を入れることができます。この場合は、#USE_TBL命令で使用する定義ファイル名をすべて記述してください。置き換え文字列は、”債務者の債権者一覧ユーザー定義1"、”債務者の債権者一覧ユーザー定義2"・・・のように記述します。

サイむ整理くん4には,現在のところ表定義編集機能はありません。別ツールとして提供予定です。急ぎの場合,サイむ整理くん3の補助メニュー「債権者一覧表の定義作成」を使ってください。

任意の文字列の入力

連絡文等の入力に使用します。

書式 INPUT_STR "キーワード", "質問", "デフォルトの値"
解説 文字列を入力するダイアログが表示されます。文書中の“キーワード”が入力した文字列に差替えされます。文字列の初期値はデフォルト値で指定します。
#INPUT_STR "#NUMBER", "事件番号を入力してください", "平成(  )  号"
雛型文書中の"#NUMBER"に,入力した事件番号が入ります。なお,#NUMBERのところは,明朝体またはゴシック体等の日本語フォントにしておいてください。
参考 デフォルトの値を|で区切って複数記述すると、文字列を入力する部分が単純なテキストボックスからコンボボックスに変わります。
#INPUT_STR "#KIND", "口座種別を入力してください", "普通|当座"
利用者が文字列を入力する代わりに,コンボボックスからの候補の選択をさせることもできます。

数値の入力

数量や金額の入力に使用します。

書式 #INPUT_NUM "キーワード", "質問", デフォルトの値
解説 数値を入力するダイアログが表示されます。文書中の“キーワード”が入力した値に差し返されます。
#INPUT_NUM "#VAL", "値を入力してください", 1000

選択(ひとつだけ)

書式 #SELECT "キーワード", "質問", "候補1|候補2|候補3|候補4..."
解説 複数の候補からいずれかひとつを選択する場合に使用します。候補は"|"で区切ります。
#SELECT "#ANSER", "パチンコをしたことがありますか", "はい|いいえ"

選択(複数選択可)

書式 #MULTI "キーワード", "質問", "候補1|候補2|候補3|候補4..."
解説 複数の候補から複数の候補を選択する場合に使用します。候補は"|"で区切ります。
#MULTI "#QUEST", "やったことのあるギャンブルを選択してください", "パチンコ|競馬|競輪|スロット|麻雀"

裁判所の選択

書類に印刷する裁判所を選択します。訴訟・個人再生・破産の処理画面以外から,裁判所に関係する書類を作成する場合に使用します。(破産や個人再生などの画面では,#SEL_COURTは不要です。サイむ整理くん側で選択を行っていますので。)

書式 #SEL_COURT
解説 裁判所を選択する場合に使用します。闘う書式集で使われています。

債権者の選択

債権者宛ての文書で,債権者を特定することができない画面で呼び出す画面で利用します。通常は,定義ファイルの債権者選択フラグを使用し,この#SEL_CREDITは使用しません。

書式 #SEL_CREDIT
解説 債権者を選択する場合に使用します。闘う書式集で使われています。

複雑な置き換え

質問の回答によって,雛型文章中の文字列を何箇所か答えに連動させて置き換えたい場合に使います。

書式 #SEL_REPLACE "キーワード", "質問", "答1|答2|答3...","検索1|検索2|検索3...","回答1置換1|回答1置換2|回答1置換3...","回答2置換1|回答2置換2|回答2置換3...","回答3置換1|回答3置換2|回答3置換3..."...
  質問を表示し,答1・答2・答3の中から選択して,回答を得て,キーワードは,その回答に置き換わります。次に,回答結果によって,追加の置換えを実行します。例えば,答え2を選んだ場合,文章中の「検索1」を「回答2置換1」に,「検索2」を「回答2置換2」,「検索3」を「回答2置換3」に置き換えます。

芋蔓式の置換え

質問の回答に,さらに別の質問のキーワードを埋め込むことによって,より複雑な文書を挿入されることができます。

例えば,以下のようなスクリプトがあったとします。
#SELECT "#SLOT", "パチスロをしたことがありますか?", "はい\n週に何回行きましたか\t#TIMES|いいえ"
#INPUT_NUM "#TIMES","週に何回行きましたか?",7

\nや\tは,制御文字と呼んでいます。制御文字以降は,画面には表示されず,置換結果のみに反映します。

このスクリプトを実行して,ユーザーが「はい」を選択した場合,雛型文章中の"#SLOT"は,「はい<改行>週に何回行きましたか<タブ>#TIMES」に置き換わります。
次のスクリプトで,#TIMESのところで「週に何回行きましたか?」と質問され,ユーザーが回答した回数に置き換わります。
しかし,このスクリプトは期待したどおりには動きません。それは,ユーザーが「いいえ」を選択した場合にも,「週に何回行きましたか?」と表示されてしまうからです。

この問題を解決するために用意されているのが"#IN_DOC"命令です。#IN_DOC命令は,RTFファイル中に存在するキーワードを指定します。これによって,置換えの結果,文章中に挿入されたキーワードなのか,元々文章中に存在していたキーワードなのかを区別します。元々文章中に存在するキーワードに対するスクリプトは必ず実行します。一方,置換の結果文章に埋め込まれたキーワードに対するスクリプトの場合は,それが存在している場合は,実行し,存在しない場合は,実行しません。

書式 #IN_DOC "キーワード"
解説 雛型文書上のみにある置き換え用のキーワードを宣言します。上の例では,
#IN_DOC "#SLOT"
と記述します。 こうすることにより,#IN_DOC以降にあるスクリプト命令が,元々の文書用のものか,置換えの結果に対するものかを判断することができます。

RTFファイル中に複数のキーワードがある場合は、|またはスペースで区切って列挙します。
#IN_DOC "#KEYWORD1|#KEYWORD2|#KEYWORD3"

廃止

サイむ整理くん3にあった#PAYMENTはバージョン4で廃止されました。

置換文字列の無視

文章中の文字列が偶然にも置き換え文字列と一致してしまった場合に,それが置き換わってしまいます。たとえば,文章中に「債権者の住所」という項目があると,勝手にどれかの債権者の住所に置き換わってしまいます。置換えをしたくない場合は,#IGNORE命令を使って,置換したくない文字列を登録します。

書式 #IGNORE "無視させたい文字列,無視させたい文字列,..."
解説 置換えを実行したくない文字列を指定します。複数ある場合は,カンマで区切って列挙します。

日付

すでに入力した日付に一定の日数を足した日を自動的に求めます。

書式 #LAST_DATE "キーワード","日付",全角変換フラグ
解説 #INPUT_STRで入力した日付に,"日付"で指定された日を足した日付を求めます。
#INPUT_STR "キーワード1","提出期限を入力してください", "平成○年○月○日"
#LAST_DATE "キーワード2", "1月",0
文章中の「キーワード2」は,#INPUT_STRで入力した日の1か月後の日付に置き換わります。全角フラグは,0だと,全角変換しない,1だと変換します。