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レッスン3:和解案を作成する

和解案を作成する前に,分割で返済するのか一括で返済するのか,分割で返済する場合は,月々の返済額をいくら以内にするのか等をあらかじめ和解案全体の概略を債務者と相談して把握しておいてください。債務者の返済能力をよく把握して,債権者には債務者の経済状況を説明し,債権額を減らす努力を行なわなければなりません。返済能力を超えた和解案は,債務者を苦しめるだけです。債務残高が多い場合は,個人再生や破産手続きの利用も検討してください。

任意整理の返済案の画面を切り替えます。返済案作成ボタンを押します。

ここで,返済案を作成したい債権者を選び(通常は,全ての債権者です),一括弁済か分割弁済かを指定して,OKボタンを押します。返済案の初期値が表示されます。ここでは,分割弁済を選んだ場合について説明します。

債務残高の初期値は,共通処理の債権情報の「再計算元本額」が記入されています。債権者との交渉の結果,金額に変更がある場合は,セルをダブルクリックして,金額を変更します。

次に,月々の返済額を設定します。(月々の返済額の合計額を変更することもできます)

ボーナス時加算があれば,月々の返済額と同様に変更します。

返済回数で,月々の返済額を決めたい場合は,返済回数を変更します。

年月をダブルクリックすると,返済開始年月が指定できます。個別の債権者の返済開始日を指定したい場合は,債権者名と年月が交わる緑色のセルをダブルクリックして指定します。

なお,各月の返済額も変更できます。(一部の債権者への返済が終わったので,他の債権者の月々の返済額を増額したり,端数を初回にもってきたり等)

債権者との交渉記録は,債権者名の下のピンク色のセルをダブルクリックすると,記録しやすいようにしています。

個別印刷ボタンを押すと,個別の債権者毎の和解案が作成できます。(和解の状態が,和解申込中に変更されます。)和解が成立したら,和解の状態をダブルクリックして,和解成立に切り替えてください。なお,和解の状態が,和解申込中と和解成立の債権者への返済案は,返済案作成ボタンを押して,和解案を初期化しようとしても,変更できません。和解案を初期化したい場合は,和解の状態を「和解未成立」に変更してから行ってください。

振込代行(弁護士・司法書士が毎月の返済分を債務者から徴収し,債権者へ支払う)行う場合は,支払日のセルをダブルクリックして,追加の情報を入力してください。

 

Q.利率の欄は何のためにあるのですか?

A.サイむ整理くんは,東京三弁護士会の基準により原則的に将来利息を認めていません。ただし,これは法的な根拠があるわけではありません。債務者が返済に困窮し,債務整理を依頼してきたことを説明し,できだけ将来利息は無い方向で和解をすべきです。しかし,債権者の交渉の結果,将来利息として預金金利程度を認めれば(認めたとしても債務者の負担がわずかな増加に留まる場合)和解したほうが良い場合があります。このようなケースに将来利息を設定するために使用します。(なお,預金金利の何倍もの高い利率での和解はしてはなりません。高い利率での返済案は,和解とはいわず,業者が行うべき回収業務を費用も貰わずに代理で行うことを意味しますから。)

Q.分割返済の月々の返済額の初期値はどのように決まっていますか?

A.債務総額を概ね三年で返済できるように月々の返済可能額を決め,この額を債務残高に応じて,千円単位で割り振ったものが初期値です(この結果,返済回数が3年を超えるケースも出てきます。)この金額は,債務者の月々の返済能力を考慮した金額ではありませんので,適宜債務者の経済状況に応じて,金額を変更してください。また,3年を超える返済計画は,途中で債務者の経済環境が変化し,返済が挫折するリスクが高くなりますので,できるだけ避けてください。返済が難しいそうなら,個人再生や破産手続きの利用も検討してください。

Q.返済案の業者の並び順を変更したいのですが可能ですか?

A.右クリックすると,左・右というメニューが出ますので,選んでください。これで好きな順番にすることができます。

Q.将来利息の計算は,取引履歴の計算と同じくらい正確ですか?

A.取引履歴の計算は,1日単位で利息を計算しています。一方,分割弁済の場合の利率は月利で計算しています。実際の返済日が(将来のことなので)確定していません。そのため,毎月だいたいこの日に支払うだろうということで月利で計算しています。

Q.振込代行を行う場合,債務者の支払遅延が怖いので,和解案とは別に(たとえば,1か月分先に)徴収したいと考えています。このような場合はどう処理しますか?

A.拡張された入出金を使います(請求・入金の画面)。ここでは,和解案とは別に債務者への請求予定を作成することができます(初期値は,返済案です)。また,この請求予定には,報酬等も入れることができます。